本年度から始まった教員免許更新制の更新講習にはNIEの関連講習も認定されている。大学の研究者が新聞を使った教育について概説したり、元中学校長が学級通信など新聞作りを指導するなど、さまざまな内容が予定されている。道内でNIE講習を開設する道教大函館校のねらいや道外の講習の一部を紹介する。
*来月開講、函教大の阿部准教授に聞く*「なぜ新聞か」問い直したい
道内では道教大函館校が講習「NIE・新聞教育の方法と課題」を六月、八月、来年一月の三回にわたって開く。担当の阿部二郎准教授は中学校教諭としてNIEの実践経験もある。新聞を使った教育の概説や課題について説明する、その講習内容を聞いた。
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| 「NIEの実践で子供がどう反応するか知らせたい」と言う阿部准教授 |
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−−更新講習でNIEを取り上げる意義は何ですか。
「NIEをどう扱うか、というのが狙いです。新聞を教育で使うのはどういう意味があるのかを問い直すのです。私自身小学校三年生のときから切り抜きをしていたほど新聞が好きです。授業に新聞を使うのは新聞好きな人が多いのですが、なぜ使うか、との問いかけが弱いように思います。現代の情報はテレビと新聞、コンピューターの三つどもえになっています。あえて教育に新聞を使う理由を問いたい」
−−講習で現場の先生たちには、どんなことに気づいてほしいですか。
「メディアとしての新聞の課題は大きいのです。実は新聞も問題を抱えています。単純なメディア批判ではなく課題も考えたいと思います。また、新聞を授業に使った場合のリスクマネジメントについても語りたい。例えば『道徳』の授業で最高裁で刑が確定していない係争中の事件を扱うのはまずいし、『政治経済』で、現在動いている事件を取り上げるのも避けるべきです。著作権など知的財産権についても触れたいと思います」
−−中学校でNIEの実践教諭としての経験もおありですね。
「道教大付属函館中の技術科教諭としてNIEを実践した経験から、子供がどのような反応をするかも知らせたいと思います。ちょうど長野五輪があった時の授業では、各新聞によって写真が違うことに生徒が気づいていったことを生々しく伝えたい。参考になると思います」
−−新聞を使った思考整理法についても講義されるとか。
「新聞記事の切り抜きをカードに見立てて、見出し、内容でグループ化することをワークショップ形式でやってみたいですね。思考を整理する手法として紹介したい。講習は六時間なので限られたことしかできませんが、新聞に目を向けるきっかけになればと思います」
<略歴>
あべ・じろう 函館生まれ、1980年道教大函館校卒。東京学芸大大学院修了後、東京都内で中学校教諭。87年から道教大付属函館中教諭、2000年から同大函館校助教授、現在准教授。
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道教大函館校の更新講習NIE関連講習
◇NIE・新聞教育の方法と課題 阿部二郎准教授
◇対象 学校種、教科種を問わない
◇受講料 6000円
◇人数 40人
◇講習日 6月20日(申し込み終了)、8月4日(申し込み6月2日−12日)、2010年1月9日(同9月28日−10月9日)いずれも6時間。問い合わせは(電)011・778・0264へ。