修学旅行や研修旅行にも新聞を活用した学習を組み込むことができる。本州の高校では事前授業で、訪問地である北海道の風土や産業を調べるため、北海道新聞を使っている。また、旅行で見聞した内容を新聞形式でまとめる授業では、地域の歴史を小学5、6年と2年間にわたって学習し、6年生の修学旅行後の新聞作りに生かした函館市立神山小の実践を紹介する。
*東岡山工業高*「これぞ!」選び発表*記事読み道内産業に興味
修学旅行前の学習に北海道新聞を使い、さらに投稿することで見学を効果的にした授業「北海道をまるかじり」を行ったのは岡山県立東岡山工業高。同校2年生(現・3年生)は今年2月、修学旅行で道内を訪れたが、事前に新聞で産業や歴史を学んだ。
畝岡睦実教諭(現・岡山城東高教諭)が国語科の授業に取り入れた。札幌市内版と昨年の新聞大会特集紙面を配布し、生徒はその中から「これぞ北海道!」と感じた記事を選び出した。記事はワークシートに見出し、内容を書いたうえで、班ごとで話し合い、代表が最も興味深い記事を全員の前で発表した。
選んだ記事は「チーズ需要 増産相次ぐ」(10月14日、新聞大会特集)、「オホーツク 流氷異変」(同)など工業高校らしく食品製造業や気象に関するものが目立った。
さらに学習を基に北海道新聞へ投稿を執筆、このうち船田真司君は室蘭の手作り人形「ボルタ」への共感をつづって「みらい君の広場」に掲載された。
畝岡教諭は「当初は北海道は自然が残っているだけの印象の生徒もいたが、新聞で授業することで工業も頑張っていることが分かり、工業高ならではの視点で道内旅行ができた」と説明している。
*京都西山高*紙面配布し切り抜き*訪問地の特産品など学ぶ
6月23日から26日まで2年生約250人が富良野市など道内を修学旅行した京都西山高(京都府向日市)も事前学習に北海道新聞を使って関心を深めた。
日ごろからNIEを実践している同校では4月の総合学習の時間を利用した。北海道新聞を全員分、用意し「北海道らしい記事」を探して切り抜き、関西と北海道の違いを調べてリポートした。
生徒が選んだ記事には「士別のホテルでラムシチューを発売」「夕張メロンまつり復活」などが並んだ。記事から北海道が食材の産地であることを知り、訪問地の富良野もタマネギなどの特産地であることを学習した。
学年主任の辻本剛久教諭は「新聞を使うことで、教師とは違った生徒の視線で北海道を見ることができた。観光、風土、歴史などを中心に指導したが、食文化に重点を置いた指導も可能だ」と広がりを感じている。