*大沼高校生環境サミット*見出しで素早く全体像把握*理解深めアピール文練る
「水質改善の制度を『提案する』かな? 『要求』かな?」
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田中教授(左奥)が見守る中で大沼の環境問題を討論する高校生 |
「『要求』がいいんじゃない」
「資料を見てみよう」
昨年10月、渡島管内七飯町で開かれた渡島大沼高校生環境サミット2009。参加した20人の高校生は環境問題を取り上げた新聞記事を資料に大沼の環境保全をアピールする文案を練り上げた。
サミットは道南の12校の高校生が集まった。大沼周辺の農場や河川を視察し農業畜産、観光、漁業の3分野で環境を守る方法を模索した。
高校生はサポート役の道教大函館校生らから指導を受けるが、農業高や水産高だけでなく普通科高からの参加者もいるため、基礎となる資料が重要だ。
サミットを企画した道教大函館校の田中邦明教授が、過去2年間の北海道新聞から地域の環境問題や水質改善などの記事21件を選び、使用の許諾を得て資料を作った。
資料には酪農家が河畔林を整備することで水質保全を図る根室管内中標津町の取り組みや、高校生が湿原植物を使って汚水を浄化する実験を行った釧路管内標茶町などの事例が載り、分かりやすい。
参加した函館中部高2年、八巻篤実さんは「農業、漁業の専門知識がないので、参加するまで不安だったが、資料で各地の対策例などが分かってよかった」と使いやすさを実感していた。
高校生の実際の論議でアドバイスを行い、全体会の総合司会を務めた道教大函館校4年の高木香織さんも「新聞記事は資料として参考になった。インターネットでも調べられるが、意見なのか事実なのか分かりにくいことがある。その点が分かりやすい新聞は高校生の話し合いの資料に適している」という。
サミット後、参加した高校生、大学生30人にアンケートしたところ「新聞記事は討論で役に立った」という回答は19人にのぼった。
田中教授は、インターネットの情報はグローバルな動きについては内容が豊富なこと、また資料として映像を使うと迫力があることを認めている。しかし新聞について、「特に地方版はネットに載らないローカルな取り組みが紹介されていて役に立つ。映像は見るのに時間がかかるが、新聞記事は見出しをながめて全体をつかめるなど素早く利用できる」と利点を挙げている。