社会科分野での活用法は(2の2)*「社会の一員」自覚促す

掲載日:2010/02/22

*札幌・北星学園女子中*スクラップノートを作成、発表
*意見や考えまとめ世の中知る機会に

 「記事のまとめを発表します」。札幌市中央区の北星学園女子中高では中学1年、地理の授業で毎回、生徒が「新聞スクラップノート」に張った関心のある記事について発表する。授業を進める貞広康子教諭が新聞を活用する狙いの一つが「自分と社会の関係を知る」点にある。

 
  関心ある記事をノートに張り、自分の意見を発表する北星学園中の授業

 中学1年生は10月から、1冊のノートを用意、家庭で毎月5件以上の記事を張っては、内容をまとめ、自分の感想、意見を書く。授業では毎回、出席番号順に2人程度が記事について発表。月に1回、ノートを提出すると、貞広教諭のコメントが添えられて返される。

 ノートには、記事のまとめや、感想だけでなく、意見や自分の考えを書くことが求められる。これが自分と社会の関係を知ることにつながる。生徒に渡される指示プリントには「『○○は大変だと思います』は感想。『○○が原因と考えられるので○○することが必要』『解決には○○が考えられます』などと、感想はあってもよいが自分の意見を入れよう」と書かれている。

 1月末の授業では「ハイチ地震から1週間」(1月19日、北海道新聞)や「小沢氏きょう聴取」(1月23日、同)などの記事が取り上げられた。生徒はそれぞれ、「ハイチの被災者に対して私たちができることを考え、行動したい」「政治資金で疑惑を持たれること自体、おかしいことだ」などと発表した。

 これに対して貞広教諭が「被災地へ募金も重要だけど、そのお金がどう使われるか見ることも大切」「政治とお金の話は中学生のみんなに関係ないことだと考えず、お父さんやお母さんと話してみて」と、自分と時事問題との関係を重視した言葉をかける。

 貞広教諭は、スクラップノートの授業を続けることで生徒が「自分も社会にかかわっている」と認識して、社会の出来事に興味を持つきっかけにしてほしいと考えている。社会に興味を持つことで自ら調べたり、学ぶようになれば、社会科が単なる暗記の科目ではなくなるという効果をねらっている。

 また、クラスの中で自分の考えを発表することで自分に自信を持つ生徒も増えている。「感想だけでなく意見も発表することで、自分の考えが伝わった、認められた、という自己肯定感があるのでは」と見ている。

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