16*「499万人の雇用創出 新成長戦略を閣議決定」(6月18日夕刊1面)

掲載日:2010/07/26

▽北海道新聞記事を教材に、教科書の単元に合わせた指導案を紹介します

*高2 実教出版 日本史B 奈良時代の農民(2時間)
*古代と現代「貧困」を考える

 政府が示した経済成長のための戦略の内容と、奈良時代の困窮した農民生活をあわせて学び、現代社会の「貧困」について考えます。  
 教科書は、口分田(法律に沿い一律支給された土地)の税負担が重く逃亡、偽籍する農民が増えたとしており、状況を想像するために同じページにある山上憶良の「貧窮問答歌」を口語訳させます。  
 次に「ワーキングプア」など現代の「貧困」と呼ばれる現象をあげさせ、実際はどういうことなのか、記事を読んで考えていきます。  
 今回は「ディクテーション」という方法を用います。語学のリスニング力を高める手段で、目的を持って聞き、書き取ることで内容を深く理解する効果があります。  
 教師は記事を2回読み、知らない言葉はひらがなで書き取らせます。その後記事を配って分からない言葉を確認させ、難解な語句を解説します。  
 次いで「経済成長で貧困はなくなるのか」をテーマに意見文を書かせます。
 11日の参院選投票日直前に行った実際の授業では、将来への不安から悲観的な声も多くみられました。しかし「人とのつながりが薄れる『心の貧困』も問題」「お金がなくても幸せな人はいるはず」という意見も出ていました。  
 さらに、社会の動きが自分の生活と直結していることを印象づけようと「貧困をなくすため、個人には何ができるか」と問うと、「第一歩は政治参加から」とまとまりました。生徒たちも3年後には有権者。候補者や政党を真剣に選んで投票することの大切さを訴え、締めくくりました。  
 誰にでも「世の中のことを知りたい」という気持ちはあります。「新聞は難しい」という思いこみを軽減し、眠っている好奇心を喚起するには、授業を工夫することが大切だと再認識しました。
(浦川雅智・苫小牧西高教諭)

「499万人の雇用創出 新成長戦略を閣議決定」(6月18日夕刊1面)

◆ほかに使える資料は 
池上彰著「伝える力 話す・書く・聞く能力が仕事を変える!」(PHPビジネス新書)政治家や芸能人の話術にも触れながら「伝える」方法を具体的に示している▽同「経済のこと よくわからないまま社会人になってしまった人へ」(海竜社)

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