<NIE・教育に新聞を 小学生のわくわく体験>下*親子のきずな*母親のアドバイスで執筆、編集 
掲載日:2005/01/24
 

  新年を迎えた北見市内の住宅街。アパートの一室で、北見西小六年の牛見キヨマリさんと、五年の妹コミコさんが、居間のテーブルに冬休みの宿題を広げる。
 
  キヨマリさんの宿題は新聞作り。既に仕上がった四枚はB4判の用紙に題字、見出し、囲み記事、イラストをきれいに配置している。テーマは、奈良県の女児誘拐殺人事件から、網走管内留辺蘂町の公共施設「果夢林の館」の紹介までと、さまざまだ。
 
 一方、コミコさんが広げたノートには、社会科の単元「くらしを支える情報」で学んだニュースがびっしり。
 
 昨年夏、キヨマリさんとコミコさんは、姉妹で「小学生新聞グランプリ」(北海道新聞など主催)に応募した。全道の小学生が、手作り新聞の出来栄えを競うコンクール。昨年は一万四千点の応募があった。キヨマリさんは三度目の挑戦。コミコさんは初のチャレンジだった。
 
 キヨマリさんは古代遺跡から見つかったミイラについて、コミコさんはテレビ局がアナウンサーの背景に使う青いシートの秘密をつづった。残念ながら入賞は逃したが、二人にとっては思い出深い体験になった。「記事を書くのは大変だけれど、新聞作りはおもしろい」と口をそろえる。
 
 そんな二人を応援するのは、お母さんのパルマリアさん(35)。フィリピンで生まれ育ったパルマリアさんは、高校から大学までずっと新聞サークルに所属していた。レイアウトを考え、見出しを付ける担当だった。
 
 娘たちの新聞作りに対し、パルマリアさんは「手は出さないけれど、アドバイスはする」方針。「見出しに影をつけると、立体感が出ていいよ」「写真やイラストの位置を工夫すると、読みやすくなるよ」。新聞作りの経験が長いお母さんの指摘は、いつも的確だ。
 
 夫の利広さん(36)と二人三脚で子育てをするパルマリアさんが今、気がかりなのは、日本のテレビゲームやテレビ番組。「ゲームにもテレビ番組にも、暴力がいっぱい。『バカ』なんていう汚い言葉だらけの番組から、子どもたちは何をもらえるのでしょう」と表情を曇らせる。
 
  「物をたくさん持っていても、幸せにはなれない。そして、真実は目に見えないところにある。新聞を作ったり、読んだりする中から、娘たちにはそんなことに気づいてほしい」とパルマリアさん。お母さんの言葉に、二人は少し照れながら耳を傾ける。
 
 本を読み、文章を書くのが大好きな二人にとって、新聞はお母さんとの大切なきずなの一つだ。
(おわり)
                   ◇
 この連載はNIE推進センターの上出義樹、阪井宏が担当しました。
【写真説明】活字が大好きな牛見キヨマリさん(左)、コミコさん(右)姉妹と、母のパルマリアさん

 

 

 

 




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