NIE(エヌ・アイ・イー)とは、「Newspaper in Education」の略称で「教育に新聞を」と訳しています。NIEの趣旨を一言でいえば、新聞を授業や学級活動などで利用しながら、子どもたちの社会性を養っていく運動です。NIEでの新聞活用には、記事やコラム・社説の部分的な利用から、切り抜かずに新聞をそのまま子どもたちに読ませるやり方まで、さまざまな方法があります。

 もともとはアメリカで誕生した運動で、識字率を高め、社会の動きに合わせて教育効果を上げるために全米規模で展開され、その後ヨーロッパ、ラテンアメリカ、アジアの各国にも広く普及、いまでは世界64カ国がNIEプログラムを実施しています。 NIEの最大の特徴は、ニュースや情報の収集・整理・分析・再構築という訓練を通じて、自らものを考え、判断する能力をはぐぐむことです。

国内、海外のNIEの状況
アメリカで誕生
 1930年代にアメリカ合衆国で始まった運動です。
 組織的には、NIC(Newspaper in Classroom=教室に新聞を)が始まりです。55年にアイオワ州で「中学生の文字との接触調査」を実施したところ、5500人の生徒の4割が教室の外で文字をまったく読まないと答えました。これに驚いた地元紙デモイン・レジスターが米国教育協会の協力を得て運動を始めました。日本では諸外国での事例を参考に、88年日本新聞協会にNIE委員会が設立され新聞界あげて取り組むことになりました。

64カ国で実践
 世界新聞協会(WAN)の調査では、NIEは2006年4月現在、世界64カ国の学校で実践されています。

各国共通のNIEの目的
 WANの調査によると、各国ともNIEの目的として「児童・生徒の識字率の向上と主体性のある人格の育成」をあげています。

新聞には魅力がいっぱい
 昨日、今日のニュース、話題が載っている新聞は、子どもたちには新鮮で、教科書とは違った魅力を感じます。

読み書き能力がアップ
 新聞を読む習慣がつくと、読み書き能力はおのずと向上します。

自らものを考え、判断する能力を
 ニュースや情報の整理、分析、再構築という訓練を通じて、やがて自分なりの考えや意見を持ち、自ら判断して発言し、相手の言い分を聞く能力が身につきます。

学校では様々な場面で実施
 教科だけでなく、学級会活動など新聞はさまざまな活動に適した教材です。

ファミリーフォーカスとは
 家庭で親と子が一緒になって、新聞に掲載されていることについて考える機会です。
 学校から先生が出した時事問題の宿題を家族ぐるみで話し合うために、親も新聞を真剣に読んでいないと正確に答えられません。新聞を通して親子のきずなが深まります。

日本のNIE事情
 98年3月、NIE事業は日本新聞協会から、新たに設立された日本新聞教育文化財団に移管されました。同財団はNIE活動の普及のため、さまざまな事業を推進しています。また同財団は事業拠点として、2000年秋にわが国の日刊新聞の発祥地である横浜に、日本新聞博物館(ニュースパーク)、NIE全国センター、新聞ライブリー、新聞研究所を開設しました。